2013年11月16日土曜日

KOPI




私は結構コーヒー好き。
余裕のある時は
豆買って来て、ミルで炒って苦いコーヒーを入れたりしていた。


日本に住んでる時から
インドネシアのコーヒーが一番好き。

日本人の平均的なコーヒーの好みっていうのは、赤道よりも上でとれたコーヒーらしい。
なので、ちょっと酸味がある。
私は、酸味のあるコーヒーが苦手で
ちょっと濁ってて、かすかに甘みのある
苦いコーヒーが好きなのです。
インドネシアのコーヒーはまさにそれ。



大人になりかけの頃に一度は願う
「コーヒーをブラックで飲めるようになりたい。」
この謎の願望は一体なんなんだろう。

私は今、コーヒーはブラック派なので
砂糖もミルクも入れないんですけど
「よく、飲めるね。」
って言われる。

私がブラック好きになったのは、大学2年生の時だった。
それまで、コーヒー自体がそもそも飲めず、砂糖とミルクをたっぷり入れて
もはやこれはコーヒーではないというくらい色が変ってやっと
飲めるというくらいだった。
それでも、どうにも「美味い」と思えず、大人になってしまった。
ところが2年生の時に
六本木ヒルズのなんかのイベントで
「スターバックス コーヒーセミナー」なるものがあったので行ってみた。

初級〜上級まで選べたのだが、私は初級を選んだ。
会費が確か1500円くらいだったかな。

スターバックスはあんなに有名なのに
このコーヒーセミナーってもんは、意外と知られてない。

コーヒーが好きな人がくるんだろうな
と思っていたら
意外と、私のように
「コーヒーが飲めなくて、飲めるようになりたい人」
がたくさん来ていてびっくりした。

スタバといえば、
あの、緑のエプロン。
スタバに行った事のある人は、知ってると思う。
でも、セミナーにいたのは、全員黒のエプロン。
大学2年生といえばもう4年くらい前の話になるので
私の記憶がちゃんと正しいか保証できないが
この、黒いエプロンを来た人は、マイスターらしく
「ブラックエプロン」とかいう称号を持っていた。

たしか、店舗に一人いるかいないかとかそういうすごい人たち。
でも、六本木とか銀座とかのスタバ行くと、ブラックエプロン見かけるらしいですよ。
まぁ、レアポケモンみたいなもんか。

このブラックエプロンに囲まれて
コーヒー豆をボリボリ食ったり
色んなコーヒーを飲み比べたり
たまにクッキー食べたり
またコーヒー飲んだり
ドリップしてみたり。

初級コースなので、
まぁ、まずはコーヒーと触れ合おうじゃないか
っていうことなんだろうか。
ブラックエプロンのコーヒー豆知識(駄洒落じゃないよ)を聞きながら
「ほえ〜」と感心したりした。
最後にミルクホイッパーとコーヒー豆とクッキーだかなんだかくれて
総額が、会費を上回る金額だったので
「得しちゃったな」
と思ってその日は終わったんですけど。


その1ヶ月後くらいに
急にコーヒーが飲めるようになって
しかも、ブラック派になっちゃったんですよね。

そこから、
豆にこだわり出したり、ミル買ったり
コーヒー屋さんに行ってドリップの仕方聞いたり。

まんまとスターバックスの魔の手に落ちたというわけです。


スタバといえば、
「注文が複雑すぎて、失敗するのが恥ずかしいから一緒に注文して」
って
男友達に言われる事がとても多い。
なんなんだろうあの現象は。

これはよくお笑いのネタにされてたりもするけども
スタバのいいところっていうのはここにあると思うんですよね。

温度の調整とか、クリームの追加とか
自分なりの好みのコーヒーが作れるところが魅力。
私は、なんでもモノの名前が覚えられないので
「なんか、濃くて酸味がないやつが飲みたいんですけど。」
とか適当に言うと、教えてくれる。

小売でコーヒー豆も売ってる喫茶店だったらどこでもやってくれますけど
チェーン店でこれをやってくれるのって、嬉しい。


ま、なんかだんだんスタバの回し者みたいになってきたので
この辺でやめておこう。
ちなみに、コーヒーセミナーはほとんど毎日どこかでやってるらしいです
私になんの利益もないけど、
興味のある人は行ってみてもいいかも。



前置きが長くなり過ぎたので、本題がいささかどうでもよくなってきた。



ネシアでは、コーヒーは本当にメジャーな飲み物。
日本よりも全然。

ほとんど挨拶代わりに
「コーヒー飲んだ?」
って聞かれる。

この前、美味しいコーヒーを入れてくれるという露店に連れて行ってもらった。
疲れた時には、コーヒーがいい。
ダイエットにもいいらしいから、コーヒーって優秀。
ただ、刺激物なので飲み過ぎると良くないけど。

ネシアのコーヒーは美味しいのに
皆、めっちゃくちゃに砂糖を入れるのでもったいない。

「砂糖入れないでね」
って言うと、店主に
「お前は正気か?」
と聞かれた。

店主。

濁った濃いコーヒーを飲んでいると
店主がギターを弾き始める。
何故かそこで店主のお手伝いしていた同じ学部のヒマワンと一緒に
私もなんとなく歌ったり
たまに喋ったりしながら
コーヒーを飲んで、プカァとタバコ吸う。
こういう空気感を作れるのは、ギター(というか楽器)の力なんじゃないんだろうか。
その店主と会ったのはこの時が初めてだったが
気まずさとか、頑張って喋ろうという無駄な力が入らなくなる。

コーヒー

タバコ

ギター。

この組み合わせ、最強。

ヒマワン。

ヒマワンがマホガニーの木片を燃やして、
出来上がったコーヒーが入ったホーローのコップの中にトポッと落とす。
木の、焦げたというよりかは香ばしい匂いがほんのり匂う。
マホガニーの火が消えていくのを見ながら
ココナッツの皮で出来た灰皿の中に、タバコの灰を落としていく。

コーヒーとギターのある時間っていうのは
こういうただの一挙手一投足をスローにする力がある。 と思う。


今日もコーヒーが美味い。


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