2015年6月13日土曜日

母の愛


今回
「インドネシア料理を学びたい」
ということで
レンバンへのプチ・料理修行の旅だったのですが
優しいお母様が
事前にレシピを書いておいてくれました。

なんとお優しい……!!!


Oseng Tahu Bokcoi
濃い味付けの八宝菜
Terong Daging Cincang
茄子の牛ひき肉和え

Rendang Sunda
スンダ風 ルンダン(牛すじ肉の佃煮)
Sop Buntut
牛テールスープ
料理を作る人は分かると思いますが
家で作ってる料理のレシピを
人様に分かるように教えるというのは
結構面倒くさいものです。
それをこんなにしっかりと書いて下さって
本当に感激しました。

料理、
特に「家庭料理」というものに関しては
文字にすることで変質してしまうものが沢山あるように思います。
レシピに文字情報として載せられないもの
それこそは、
「母」の長年の勘と、舌と、センスだと思うのです。
だから、私がこれ通りに作っても
お母さんの味にはならない!
でもそれと分かりつつも
近づけていこうとする、というのが
家庭料理だと思うんですよね。


お母さんから
レシピを頂き喜んでいたところ、
友達のオギとタミーからも
プレゼントとしてレシピ本をもらいました。

しっかりした本です
うまそう

中身のレイアウトや写真の雰囲気からすると
資料自体は少し古いものを使っているという印象。
インドネシア語ではなく、英語で書かれています。

私は、こういった
一世代前のレシピ本がとても好きです。
行程を省略せずに伝統的な方法で書いてあるので
とても分かりやすいし、基礎がしっかり学べるように思います。


ところで
インドネシアのレシピ本をちゃんと読んだのは初めてだったのですが
料理の行程の説明文章が短いことに大変驚かされます。


それは
インドネシア料理というものが
とても単純な行程でもって作られていて、
さらには味も単純であることを示すわけですが
同時に
自然の食材に恵まれた豊かな国だということも
思い知らされます。
出てくるスパイス類がとてもバリエーション豊かで
「さすが南国レシピ」
って思いますね。


北半球の国々のレシピを見れば日本でも作れるものが多いですが
トロピカルアイランドからきたレシピは
スパイスが揃わないととてもとても作れませんからね。


2015年6月8日月曜日

レンバン / Lembang


日本に帰る前にやりたいこと
その2
「インドネシア料理を習いたい」。


これを果たす為に友達の「パンダ君」に連絡をとり
彼のお母さんに料理を教えて頂く事になりました。

パンダの家は「レンバン / Lembang 」という場所にあり
標高約700mに位置するバンドンよりも、さらに上に登ったところにあります。
バンドンの中心部に位置するITB大学が、標高773m で
レンバンにあるパンダ君の家は、標高1304mです。

みんなの知識 ちょっと便利帳 「Googleマップでルートと標高を調べる」
で調べました。
http://www.benricho.org/map_elevation_v3/

そしてそのパンダの家は
「天文台」という、かなり特殊な環境に建っています。
天文台を含め、その周辺の家々は
インドネシアがオランダの植民地下にあった時代からもので
国で保護されており、また、ITB大学の施設でもあります。

BOSSCHA OBSERVATORY(天文台ホームページ)
http://bosscha.itb.ac.id/


天文台とパンダの家もとても魅力的なのですが
今回の私の目的は何と言っても「インドネシア料理」。

以前ご飯をご馳走になった時、料理がとても美味しかったので
その、お母さんに教えてもらいに行きました。

しかし、2人だけでも “寄れば姦しい” のが女というもの。
女性は1日に2万語喋らないとストレスの溜る動物だそうなので
お母さんと一緒におしゃべりしながら、どんどんと料理が出来ていってしまい
作り方はほとんど覚えずに終わりました(笑)。
料理中の写真もあまり撮らずに終わったので
本当に何をしにいったのか……。

2泊の短い旅でしたが、
お料理を習って、ブラブラと散歩をして
お買い物にでかけ。そんな、ゆっくりタイムでした。

そんな、楽しいレンバン旅行。

少し、お届けします。


前回、私のお気に入りの靴を噛みちぎって
涎でベトベトにした犬のロティ君は
残念ながらもう亡くなったそうです。

とはいえ、ロティの子供たちがいつも私の靴を狙っているので
気が気ではありませんでした。笑

Spoty
Browny and Blaky
わらわら
くんくん

2015年6月5日金曜日

|たりたりタシク 2


たりたりタシク、シトゥ・ベエット編。


これで、
シンガパルナ編含め、シトゥ・ベエット編の
タシクマラヤ旅行記は終わります。

やぎ親子が居たり。
耳がぺろっとなっててかわいいぞおまえら!
エマ・ワトソンが
水ボトルの下敷きになっていたり。

私はこういうところに
強烈に「生活」の醍醐味を感じます。

生きるという行為の中で
新聞紙からエマ・ワトソンを選んでここに使ったのは
少なからず「意識」してやったことだと思うから。
そこに、
生活を彩って、良くしようとする「意思」を感じる。
ヤナさんがドヤ顔でヒル捕まえて来たり。
うおおっ
ヒル初めて見たっ
結婚式に来ていた
セクシーなダンドゥット音楽(Dangdut)を踊るお姉ちゃんたち。
いやーいいねいいね
私はこういうボディコン時代を彷彿とさせる
お姉ちゃんたちがとても好きです。
見てるととても元気になる。
インドネシアでとてもメジャーな食べ物 "シンコン"。
日本語ではカタカナで "キャッサバ"。
英語読みなのからも分かるように
日本にはない食べ物です。

シンコンはイモ類なので
ジャガイモのように使われます。
チップスにしたり
マッシュして団子のようにして食べたりします。

インドネシアで私も散々口にしてきた食べ物なのにも関わらず
シンコンの正体を知らなかったのです。

そんな私にヤナさんが
「家の裏に生えてるから見せてあげる」
と連れて行ってくれたのが
隣の家の庭。


話を聞いててジャガイモをイメージしていたのですが
本当に「木」の根っこというかんじ。

「これ、多分すごいいっぱいシンコンくっついてるはず」
と木を選別して引っ張りますが
なかなか抜けない。
ついには持ち主の家族(アギ君)も出て来て
本格的に人の家の庭荒らし。
これがシンコン!
小さなサツマイモみたい。

本当はそれこそジャガイモ・サツマイモみたいに
たくさん連なってついているそう。

ムムスさんの孫のゲーム機 "F-LECO"。

もう「版権」とか「著作権侵害」なんて怖くない
有名キャラクターのオンパレード。

PSPを意識したであろうそのフォルム。

カセットが入っていなかったので
遊べませんでしたが
気になるその仕様は……
バッテリーは乾電池、もしくは
コンセントから直接もってくるようです。

持ってみると、恐ろしく軽い。
中身が入ってるのかが不思議なくらいの軽さ。

ネジ穴の位置とか、もういろいろすごいな(笑)
ゲームボーイを彷彿とさせる
カセット差し込み口
そして、まさかの

"16BIT"

……うそでしょ!?
これが "16bitCPU" の意味であるなら
スーファミと同じスペックになります。

海賊版が主流のこの国では
PS4のゲームでさえ
ダウンロードさえしてしまえば
パソコンでタダで遊べてしまうのですが
そういったハイテクノロジーの中で
こうした自国のローテクノロジーが
共存できているということが
本当に不思議です

そんなわけで
タシクマラヤ編はこれにて終わり。
ヤディさん、オマン氏に
ムムス氏、エハお母さん
その他色々な人にお世話になって、
このタシクマラヤでののんびりとした生活を送る事ができました。

学校では学べない、
大都市バンドンでは学べない、
田舎ならではの、その生活と、魅力的な人間性。
インドネシアに限らず、「田舎」ってすごいパワーで
大きく包み込んでくれるように思います。
「また行きたい」
と思うよりも
「ああ、いつでもここに戻って来ていいんだ」
と思えるような
そんな旅でした。

みなさん、ほんとうにどうもありがとうございました!

Terimakasih banyak semuanya.
Khususnya pak Mumus, ibu Eha dan Surya. dan pak Oman dan kang Yadi.
Saya senang bisa main di Tasikmalaya sama anda.
Semoga balik lagi ke sana. Tatur Nuhun Pisan :)

2015年6月3日水曜日

|床生活


インドネシアは13000以上の島を持ち
それぞれの場所で文化も様式も変わりますが
インドネシア人は基本的に「床生活」をしています。
家の外では地べたに、家の中では床に座るのが特徴的。


「畳」を使う日本人にとって、床での生活は
さほど抵抗なく感じるかもしれませんが
家の中はタイルやコンクリートで出来ている家がほとんどですので
冷たいし痛いし土足であがることもあるので汚いし。
最初はそう感じていました。

ましてや料理を作る時も「床」でやるので
口にするものを床でやるということに
すごく抵抗は感じていました。

床で食う
床で寝る
床で食う
床で料理する
そう、床人(ゆかじん)

といっても、それは
彼らの生活の中で必要なこと、あるいは便利であるゆえに
そうした行為が生まれたわけですから
そこは外国人の私がどうこう言うものではありません。
慣れてしまえば、
その必要性だって自然と見えてくるものです。



さて、
ムムス家のお母さん、エハさんは
今日は床で魚料理。
トイレで魚を洗う話は
この前したのでそちらで読んで頂ければと思います。

「トイレ」の記事はこちら

今日は魚の蒸し料理。
家の前にある生け簀で釣ったばかりの魚を調理します。

インドネシア料理にはなくてはならないバナナの皮を
まずは家の前から採ってきます。
それを火で少し炙るのがポイント。
バナナの皮の匂いが、食べ物に移りやすくなります。


そこに魚をのせて
作ったサンバル(野菜や調味料などをすりつぶして作るソース)をのせて
香草をのせたらあとは巻くだけ。
この香草は近所のお家の庭から頂いてきました。
この家には調理台もあるのですが
床でやった方が、大きなバナナの皮も広げられるし
巻くのにも都合が良さそうです。

色合いがとても鮮やか
二枚重ねてクルクルっと
リディ(葉の主脈)を使って口を留めます
あとは蒸すだけ!


この日は魚の食いつきが悪く
5匹釣るのにとっても苦戦しました。
この家の長男・ヤナさんが釣りに勤しんでいる間
固すぎて美味しくなかったパパイヤを餌に、私は魚釣り。
魚は釣れませんが、魚がつつく様子を
ただ暇を持て余すように見つめておりました。

魚釣り苦戦中
そんな中、私は一人でパパイヤ・マンチン(=釣り)。
魚って意外に何でも食うのです

2015年6月1日月曜日

|ネシアのヘアーカット事情


インドネシア・バンドンには美容院がほとんどありません。

男も女も、町の小さな床屋で切るのが一般的。
特徴的なのは、男と女の床屋が、それぞれ分かれているという事。
ジルバップを巻いている女性は、家族でない男の人の前でジルバップを脱ぐ事は出来ないので
当然、ジルバップをしている女性限定の床屋というのもあります。
イスラム教圏ならではのシステムといったところでしょうか。

床屋の料金は大体500円以下ですが
木の下に椅子を置いて切ってもらうと50円。

道具さえあれば
屋外で床屋営業します

床屋の技術というのは
まあそれはひどいもの。
友達が髪の毛を切ってくると、皆決まって「アトム」か「かりあげクン」になっているので
一体どうしてこんな状態になるのか
大層不思議に思っていました。

タシクマラヤはシトゥ・ベエットに行った時
床屋の主が店を空けていたので
中の様子をこっそり見学。

私にはこのただひとつだけ置かれた椅子が
絞首刑台
のように見える

そこで、みんな等しく “変な髪型” になるワケがよく分かりました。



ここはどうやら男の人専門の床屋。

壁には髪型見本表が貼ってありました。

私が見て分かるのは
ネイマール、ロナウド、
大分昔のディカプリオにザック・エフロン。
サッカー詳しくないのですが
サッカー選手が多めのような気がします。





それぞれの写真は番号がふってあるので
これを見て
「A3でお願いします」
と言うのでしょう。
なるほど、だから皆こぞって同じ髪型なのね。


日本でも
「聖子ちゃんカット」が流行った時代は
皆同じ髪型だったと聞きますので
その時代は日本も同じ様に、流行の髪型をただ真似て
その人の髪質やくせなんて問題視しなかったんじゃないかな。



私も
日本への帰国前に思い出作りと称して
今まで怯えていたインドネシアの美容院(床屋はさすがに勇気が足りなかった)に行ってきたのですが
私の髪質・くせ・頭の形などは一切見ずに
ハサミでただひたすらに髪の「束」をざっくざっく切られ
あまりのショックに涙が出そうになりました。


カットはものの "5分" で終了し
まるで60年代の「ジョージ・ハリスン」のようなマッシュルームカットにされたことで
完全に打ちのめされてしまいました……。
人は、髪型ひとつでここまで心が折られるものだということを
初めて知りましたね。

まだ、リンゴやポールやジョンあたりでお願いしたかったものですが
私の場合はもう「ジョージ・ハリスン」以外の何者でもなかったのです。

私の友達は誰一人として、わたしのニュー・ジョージ・スタイルを問題視しませんでしたが
1ヶ月以上たった今でも恐ろしくて恐ろしくて仕方がありません。


そんな、インドネシアのヘアーカット事情。
オススメはしません!!!!

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