2014年3月31日月曜日

新居探し


やっとこさで家探し。

家探しは、
ネシア人にとっては楽だけど
外国人にとっては友達がいないとまず不可能なので超・大変です。

というのは、日本のように
ネットで探す事もできますが
そのほとんどは超高級な家か
かなりでかい家ばかりなので
一人暮らし用(そんな人めったに居ない)を探すのはハードルが高い。

とはいえ、有り難いことに良い友達を持ったので
もうここ2ヶ月くらい色んな友達に聞きまくって
友達がまたその友達に聞いてと
相当な人数に聞いてみましたが……
有力情報はかなり少ない。


前の記事では
台所があればいいかな~
くらいに言っていましたが
いざ探してみると、コスコサン→家となると、
一気に値段が跳ね上がり、予想以上に苦戦中。


友達が色々と情報をくれるのですが
だいたいが
「友達が家を借りていて、空き部屋があるよ」
というのばかり。
私はどーーーーしても1人で住みたい!!
というのは、ネシアにはどこに行ってもプライベートスペースが無いに等しいので
なんとかして自分のプライベートスペースを確保したいのです。
今住んでるコスコサンというものは
自分の部屋でさえ、ほとんどプライバシーが守れないのです。


そんなわけで
苦難の家探しの始まり。
基本的には道をあるいて、
空き家を見つけて、尋ねてみるしかありません。

今回はラディットについて来てもらって
1時間くらい一緒に探してもらいました。優しすぎる。

空き家があると、こんなふうに
張り紙がしてあります。

DIKONTRAKAN SATURUMAH

私が探しているのは
kontrakan(貸家)

pacvilion(家の離れ)
です。

この場合は
DIKONTRKQN SATURUMAH(貸家1つあります)
と書いてあって、下には電話番号。

こんな感じの家を探すのですが
歩いてると結構沢山あるんですよね。

そんなわけで、わたしの家探し
写真たくさんとったので、次回アップします。

2014年3月29日土曜日

むだ毛



タイに行った時もむだ毛の記事を書きましたが
最近ネシア人のむだ毛が気になっているのです。


なぜ今更と思うかもしれませんが
イスラム教圏では、肌の露出を見る機会は特に女の子はないんですよね。
でもこの前パンダの婚約式があって行って来た時
女の子のスカート姿を見て
むだ毛伸ばしっぱなしであることに気がついたのです。

婚約式!

「結構生えてんな…」

そんなわけでむだ毛コラム。


むだ毛記事に載せるには躊躇いましたが
載せるタイミングがいまいちないので
ここで載せます。
婚約式での二人の超素敵な笑顔!
パンダ、ララ、おめでとーーー!!!

この前、ジワとオチャとご飯食べてたら、ジワが

「この前さーひげがうっすら生えてる女の子見ちゃってさーwww
女の子なのにヒゲ生えるとかwww」

って言ってるので
うち「いや、ヒゲ生えるし。」
ジワ&オチャ「えっ!?」
うち「いや、そりゃぁフッサーっては生えないけど、
ほっときゃうっすら生えるよ。え、オチャ生えないの?」
オチャ「生えないよ!」
ジワ「クロ生えて無いじゃん」
うち「剃ってるに決まってるじゃん!」
ジ&オ「えっ!?!?」
うち「えっ?」

ジ「っていうかさ、腕とか足とかにぼーぼーに毛生える子もいるよねwwwクロとか全然毛生えてないよね。ツルツル。」
う「いや、あの、普通に剃ってるんだけど。」
オ&ジ「剃ってるの!?!?!?」


っていう、もうお互いに「はっ!?!?!?」な出来事がありました。


結果から言えば、ネシア人女子はまずむだ毛を剃らない。
剃るという常識がまずない。
でも肌が濃いのでほとんど目立たない。
それにもっといえば、むだ毛がそもそもすっげぇ薄い。

ごめんなさい…こっそり撮らせて頂きました。
よーーーーく見ると
確かに生えてる

今まで無意識に剃ってると思い込んでいたのだけど
オチャの足と腕をよーーーく見たら
うっすら細い毛がフワフワ生えてました。
ジワは男で
ネシア人らしからぬ肌の白さを持つネシア人ですが
それでもむだ毛はオチャみたいにうっすら生えてる程度でした。


「うわーーー超羨ましい。皆剃ってないんだ!」
と初めて気付く。


日本人は肌が白いので
私も比較的白いほうなので
毛を剃っても毛根が透けて見えてしまって特に足なんかはすっごい気持ち悪い皮膚になるのです。
白人なんかは、毛がブラウンとか金色なので
目立たないからいいけども
肌が白くて毛が黒いって、むだ毛の観点からすると最悪のコンビです。

毎日毛を剃らないといけなかったり
お金かけて脱毛したりして
この無駄気に金と神経を死ぬまでそそがなくてはいけない日本女子としては
羨ましい事このうえないこのネシア。


最近結構こういうことが多くて
「クロは全然無駄毛がなくてツルツルだよね~羨ましい。」
「いや、剃ってますから!!」
「剃ってるの!!??」
「剃らないとボーボーですから!!泣」
というやり取りばかりしています。

むだ毛はともかく、
脇毛は剃ってるんだろうか?
ちなみにアンダーヘアーは全剃りする人が男に結構いるらしい。



なぜ元々毛が薄いのかはよく分からないけれど
今思ってみたら確かに
胸毛とか足毛がボーボーの人のイメージって
黒人よりも白人のほうが圧倒的に強いな。
っていうのは、毛が見えにくいっていうのもそうだけど
そもそもそんなに生えないみたいだ。


ネシア人が温厚な
ちいさなちーーさな理由のひとつとして
むだ毛と戦う必要がないっていうこともあるのかもしれない。笑
いや、ほんとに


でもね、
ネシア男子たちよ。
マジで鼻毛は剃ってくれ。
100人いたら、98人は鼻毛がでてるんだ。

2014年3月27日木曜日

ポートレート -キナン-


イケメン保管計画
超のんび〜〜りやっていますが
基本的に
「描きてぇ〜」
って思う時しか描きません。

でも、そういうのがいちばん良い絵が描けますから
それが一番いいですよね。
描きたい時に描けるって言う。

最近は、キナンっていう女の子を描いています。
まぁ、めったにキナンに会えないので
もうなんだかんだ2ヶ月以上、暇な時に15分くらい
ちまちまちまちま描いてます。
70%っていうとこでしょうか。
鉛筆の黒炭が光っちゃってちゃんと写らない。

もともとポートレートは
予備校時代に2、3枚自画像を描いた事がある程度で
全然素人なんで
今回のテーマは
「髪の毛をしっかり書き込もう」
ってことで、髪の毛頑張ってます。

これがなかなか上手くいかないもんで。
かなり苦戦していますが
楽しいです。


髪の毛を書き込むと、やっぱりどうしても肌の書き込みが気になっちゃいますが
今回は髪の毛メインで仕上げようと思っているので
お肌はもうちょっと書き込んで仕上げちゃおうかと思ってます。


ちなみにイケメン保管計画は
今のところ17人なので
20人いったらまとめてアップします。

ただ、最近はイケメンじゃない子がどんどん増えてるので
One day One handsome
という名前で描いてるスケッチブックを
One day One handsome boy
に名前を変えました。笑

2014年3月25日火曜日

世界の切手



前にもちょっと載せましたが
またポストカードがドカドカっと届いたので
(ネシアでは、毎日じゃなくて何ヶ月かに一度まとめてドカドカっとまとめて届く)
載せます。


やっぱ切手はいいなぁ。



まずはフィンランド
これどこに金額が書いてあるんですかね?書いてないよね?
くれた人によると、postcrossing.comを使ってる人たち向けに作られた
フィンランドの郵便局が発行した特別な切手なんだそう。




アイルランドから。
前回のドイツの切手にもありましたが、
絵柄だけがあって、値段が後印刷されてるであろう切手のタイプ。
最近多いんですかね?
印刷の質はあんまり高くないかな。
でもキュートです。




シンプルで綺麗なレイアウトで素敵!
やはりのドイツです!
最初、Deutschlandってどこだ?って思ってたら
ドイツ語でドイツの事はDeutschlandなんだそうです。
ずっと、日本語と英語でズレがある国名って多いよなぁ。
日本語由来でもなさそうだし、なんでなんだろ?って思ってたら
その国の言葉とか、元々の言語みたいですね。
ジャーマンとドイツ(German(英語)、Duits(オランダ語))
ネザーランドがオランダとか。(Netherland(英語)、Olanda(ポルトガル語))




そんなわけでネザーランド、オランダ
3つともぱっと見すごいかわいいのですが
一番右の切手の
雪一面の上に上半身だけでて雪をかぶってると思われる謎の人が気になります。
うちの親父が切手を昔集めてた時に
切手の周りの紙の文字が書いてある部分がレアなんだよ!って言っていました。
切手をシートで買えなかった子供の頃
シートに一枚しかないこの部分をバラで買っていたんだそう。
そういうのを思い出しました。




これもオランダ
文字と数字だけで構成されてる切手っていうのは
日本にはないんじゃないですかね。
一番右の人は今の王子様らしいです。




台湾から。
この縦横比率って、ちょっと珍しいような。




これはまたクセが強くてたまらなくいいっすね。
言うまでもなくインドから。
印刷の質といい、絵のタッチといい、紙の質といい
もうどうしようもなくインド感!(行った事ないけど)




これ、めっちゃかわいい!!
スーパーキュートな切手です。
印刷の質もめちゃくちゃいいです。
そんなわけでアメリカ、シカゴから!
今のところ一番好みです!
でもこれ……切手か?




これもかわいすぎます。
ブラジルから!
真ん中のはたぶんただのシールだと思うのですが…どうなんだろう。
他の二つの切手も、油絵で
色使いがブラジルっぽくて素敵です。(これまた行った事ないけど)
前から切手の端の切り口が気になっていますが
これまた新しく見るタイプ。
昔、田舎のJRで切符を手で切ってたヤツみたいな切り口です。




リトアニアから〜
単位が分かりませんが、2.45っていう中途半端さは
すごくヨーロッパ感があるのは私だけでしょうか。







これは姉からメキシコの切手。
ちょっとこれ、インドネシアの楽器に似てるんだけど違うのかな。





 はい、ネシア
この子とはpostcrossingで会って、
同じ大学にいて
となりの建物にある学部に通っています。
未だに直接であった事がないのですが
購買のおじさんが「よろしく言ってたよ」ってたまに言われてほっこりします。

相変わらず消印が
ベ タ ッ ッ
としてて汚いですね。ネシアはね。





これはビックリなフランスから。
どうみてもインクジェット印刷なんです。
インクジェット印刷と、右のQRコードから察するに
ネットで支払いとかできるタイプなんでしょう。
このタイプは初めてみます。
情緒はないけど、興味深いです。
日本て郵便事情がかなりいいですが
切手に関してはヨーロッパのほうが色んなタイプがあって面白いですね。

ただ、普通紙にインクジェット印刷って、雨濡れたらQRコード
一発で潰れると思うんだけど、大丈夫なのかな。



切手、いいなぁ。




2014年3月24日月曜日

山登り



「今から自転車で走りに行くんだけど行く?」

といわれ、今までいつもタイミングが悪くて一緒に行けなかったので

「うーん、行こうかな。どこまで?」
「上の方まで」
「えー・・・ついて行けるかなぁ・・・」
「行こうよ!」
「うーん、行こうかな!」

っていう感じで夜の7時から10人で出かけました。
私以外全員男。
MTB7台にクロスが2台で、1人がシティバイク。

バンドゥンは山の上にあるのですが
そこからさらに上に登って行ったので
常に遅れてくるシティバイクを要所要所で待ちながら
運動大嫌いな私と、私の安物MTBでしたが
先頭組で途中までは全然問題なくくっついて行けました。

追い越したり追い越されたりして
自分のペースで走ってたものの
途中からあり得ない坂道になってきて
ぐんぐん追い越される。

MTBにまぁまぁ乗り馴れてる私は
ペースをなるべく安定させようと思っていたけども
ペースっていうか、もう先に体力が尽きました。

この中で唯一毎日チャリに乗ってるスレとロイムはやっぱり最後まで安定してて
一番若いイマムは、乗り馴れてないけども
もう若さだけでごり押しで常に先頭。
男子の体力ってものをこういう時に目の当たりにします。

気温20度を下回っている寒い中、私はもう汗だっくだくで
まじで意識朦朧としてきて
息がだんだんできなくなって
大げさじゃなくぶっ倒れるかと思った。


坂がとんでもなくって…
いや、坂っていうか「山」でした。


ポタリングレベルを想像していた私は
こんな山に来るなんて思っても居なかったので
服装も普段着で
スニーカーも普段用で
私のバッグにはあきらかに場違いなノートパソコン入り。


残り2kmを残して休憩中。
この時点で足ガクガク。

途中の休憩地点で
かなり遅れてるシティバイクを待ちながら
みんな一服。
10人全員喫煙者。

「クロ吸わないの?」
「い、いや、む・・・無理!!!」

毎日これやったら禁煙できるかもしれない。

みんなでシティバイクのブディ待ち。

距離は全部で9kmほどだったらしく
休憩含めないで1時間ほどのサイクリングでしたが
家に帰って標高を調べてみたら

出発地点が
標高702m

到着地点が
標高1284m
というわけで
582mも自転車で登って行ったわけです。

そりゃあゲロでそうにもなります。

途中からオチョさんが
ノートPC入りの私のバッグをしょってくれたんだけど
もう正直フラッフラでした。

終盤1kmくらいはほとんどチャリから降りて押さないと
とてもじゃないけど走れない。

この傾斜は全然マシ。

傾斜が40度近くはある
正直徒歩でもキツい道をチャリ押しながら
目的地の場所まで
先頭のスレに必死にくっついていってなんとか着けました。

私は道が分からないので
遅れるととんでもないことになるので
もう文字通り必死でした。

私はシティバイクで6時間かけて箱根の山を越えたことがありますが
箱根でも流石にこの傾斜はなかった。

先頭のスレに遅れる事20分、
一番後ろのブディが到着。
MTBでも死ぬ程ツラかったのに
私がシティバイクだったらたぶん死んでたんじゃないかと思う。


そしてみんながそろったところで夕ご飯。
もう飲みたくないし食べたいくらいデロデロに疲れてましたが
最近全然ご飯食べてなかったので
しっかり栄養補給。


フト、参加者を見てみると
平均年齢35歳という顔ぶれ。

唯一の20代のイマムと私。
それから30代の皆々様と
40歳のロイムというこの
おっさん臭漂う夜中のサイクリング。

ごはんを食べた後の
みんなのこの倦怠感といったらない。

サイクリングっていうか
もうほとんどヒルクライムみたいになってましたけど。


帰りはものの10分ほど。
10分間ブレーキをフルに切り続けてましたが
それでもかなりのスピードが出たもんで
サイクリンググローブをしてなかった私は
家に帰って来てみたら指の皮が全部うすーくむけてました。
それどころか、帰って来たら顔面蒼白でした。
こんな急な運動は絶対によくない。笑

すごく楽しかったけど
もう二度と行きたくない!!笑


きっと二日後に筋肉痛。

2014年3月21日金曜日

夜中の戦車


真夜中に人と一緒に自転車で走って家まで帰ってる時
先頭を走っていたロイムが突然
「フォト・フォト!(Photo Photo)」
って叫ぶのでなにかと思ったら
戦車がずらり。



うわぁすげぇ初めてみた〜
と思って皆で見ていたら

ブディ「すいません、この子日本から来たんで、戦車の上に乗っけてやってくれませんか」

軍の人「いいよ」

うち「えっえっ!?いや、結構です!」

と、頼んでもいないのに
戦車の上に乗せられそうになって焦りました。

「私はいいのでオチョさんどうぞ!」
ということでオチョさんと戦車。
こうやってみると結構小さく見えますね。

聞くと、明日の軍の催し物で使うそうです。
これ、走ってなかったからまだいいものの
走ってる時に出くわしたらめっちゃ怖かっただろうな。

戦闘車両というモノがモノなので
なんかカッコいいー!っていうのが少し憚られたのは
日本とちがって
使う目的がちょっとリアルに感じてしまったからかもしれない。
なので、
うわ〜とだけいいながらちょっとソワソワして
写真を撮っただけでした。

車輪を触りながら、
そうか、空気なんか入ってないんだなぁ
とか、考えれば分かるけど、見てみないと気付かなかったことに
なんかソワソワしてキョロキョロして
キャタピラさわさわしたり、
中をこっそり覗いてみたり
軍の人にめっちゃ弄られました。


ちなみにフランスの戦車だそうで。

LYON-FRANCE

あと、消化器ついてたのに笑った。(普通ついてるのかな?)
It's doesn't make a sence!
何コレめっちゃ意味ない!






そんなわけで夜中の戦車。

次の日友達のパンドゥーに見せたら
めっちゃ興奮してました。

2014年3月18日火曜日

大雨の日



今日は
色んな事が少しづつ積み重なって
すごくやりきれない気持ちでいた。


昨日の夜はいつものように夜に寝れなくて、一睡もしないまま朝学校に行って
ウトウトしながら授業を受けた。


今調べている事があって
もう何ヶ月もまともに話をしていなかった友達と話をする。
まるで、初めて出会った時のように
私の目を見るのが気まずそうに、目を見ずにゆっくりと英語をたぐっていた。

別の子が後ろから急に何も言わずに私の首をぎゅっと腕でしめてきて
私のかぶっていた帽子が床に落ちた。

そのあと、私の苦手な子がやってきて
いつものようにジョークのつもりで
ちょっと嫌な事を言われた。

だから、ただちょっと笑ってその場を離れた。


研究室に戻って自分の仕事をしていると
雨がどんどん酷くなって
いつも小一時間でやむ雨は
ただただ酷くなっっていくばかりで
帰れずに居た。
こんな降り方をするバンドンの雨は
今まで見た事がなかった。

仕事が一段落してタバコを吸いにいくと
女の子が
アコースティックギターで、少し拙いカノンを弾いてくれて
そのメロディーがあまりにも切なくて
ただ、つらく思えた。


研究室に戻ると
外の吹き抜けのところに居る4年生が
ギターと共に全力で歌を歌うのが聞こえた。
その後30分、小1時間、
彼らは
ずっと大声で、雨の音に逆らうように
まるで卒業するまでの時間が彼らをそうさせているみたいに
一生懸命な声で歌っていて
ガラス越しで少し鈍くなって聞こえるその歌声は
歌詞は分からなかったけど
メロディーとその歌声だけがすごく辛かった。


ただ、ただ、私はこの歌を聞きたくなかった。


でも、その歌声から遠ざかる術はこの大雨の中にはなく
屋根と地面を叩き付ける雨の音よりも大きい
その美しすぎる歌を聞かされていた。



本当に少しのことが少しづつ
塵のように音も無く積もって
またこの前かかったみたいなホームシックの時みたいな気持ちが
急激に自分にのしかかるようだった。
全てを放り出して早くここを離れたい。日本に帰りたいって思って、
でもきっと寝不足で弱ってる今
少しずつ色んな出来事を処理するだけの判断力が弱くなって
感傷的に見えてしまっただけだって思って
酷い大雨の中、帰る事もできず
ソファーで少し仮眠をとった。



一時間くらいして起きたら
気分はやっぱり少し晴れていて
あれだけ酷かった雨も弱くなっていたけど
それでも彼らは歌い続けていた。


すこし、呼吸が止まりそうに思えた。



友達と安全



インドネシア人は
一度会って自己紹介しただけで
もう「友達」と呼ぶ。

日本からITB大学に人が来る事が多いのだけど
ネシア人が皆
「昨日、クロの友達(日本人)来てたね〜」
とか言うので
「は?いや、初めて会ったんですけど…」
というやりとりがすごく多い。

そこで
「あ〜そうだね」
とか適当にやり過ごせばいいのだけれど
初めて会って、名前もちゃんと知らない人のことを
" 友 達 "
と呼ぶのは未だに抵抗があって、適当にスルーすることが出来ないでいて
日本人が来る度に、このやりとりにちょっとモヤっとする。



ネシア人から見たら
日本から来て
しかも同じ大学だったりするもんなら
お世話してあげて当然、名前覚えていて当然と思われる。

そんな彼らは
一度会っただけで
あの子もあの子もあの子もみーーーんな友達。


私は今まで
インドネシア人が言うこの「友達」っていうものが
ずっと好きじゃなくて
くだらないステータスとかプライドとか
全体主義とか
見栄みたいなものが
彼らに、知り合っただけですぐに友達って呼ぶようにさせてるんだと思っていた。


ネシアだけじゃなくて
アジア諸国でどうやらそういう傾向があるみたい。

私を含め外国人だけがとっているインドネシア語の授業で
「親友」
という言葉を使って文を作るという時に
先生が
「あなたは自分の国に何人の友達がいますか」
と質問をし
「○○人の親友がいます」
という文を作るという会話を勉強したんだけど
わたしが
「3人の親友がいます」
と、言ったら
その後に答えた他のアジアの人たちが
「200人です」
とか言った後、他の子は
「僕は300人です!」
とか、小学生みたいな数の張り合いみたいになってきたあげく、私に向かって
「君、親友3人しかいないの!?(爆笑)」
って言われて
ええぇ?(モヤっとイラッ)
と思った事がある。




こういう諸々が
超面倒くさかったのである。
すっげぇ面倒くさかったのである。


でも、
どうやらこれが、
ガキみたいな
見栄の張り合いばかりがそうさせてる"訳じゃない"んじゃないか
と最近思い始めた。



そう思ったいくつかの理由を挙げて見る。

1、安全
2、敵と味方の区別
3、「私たち」という単語


この3つはそれぞれ単体じゃなくて
3つが全て関連してると思うんだけど
ちょっとサクッと。

まず
1、安全
ネシア(そしてアジアの国々)は安全面でとても問題があって
知らない人はある意味で敵でもある。
安易に知らない人に優しくするということは
危険なことでもある。

日本に行った事のある外国人がよく言うのは
「日本人は優しい」
っていうことなんだけど、
この「優しい」の多くは、困ったり道を聞いた時に
英語が通じなくても一生懸命助けようとしてくれるという「優しさ」であると思う。


2、敵と味方の区別
そしてその「優しさ」とは
「他人(第三者)」に「優しい」という優しさだと思う。

それは、途上国にはあまり無い種類の優しさなんじゃないかと思う。

途上国の人が外国人にしてくれる「優しさ」は
すでに味方だと認識してからの優しさだ。という話を聞いたことがある。

つまり、敵か味方か分からない
ランダムな人への優しさを向けられる日本っていうのは
外国人にとって、ちょっと特別なもので
それを出来る日本っていうのは
敵と味方を分ける必要がないくらい、平和ってことなんじゃないか。


3、「私たち」という単語
私がネシアに来てからネシア語を勉強しはじめた時に
結構早い段階で疑問に思っていたのは
ネシア語には2つの「私たち」という単語がある。
英語でいうところの「We」なのだが
ネシア語では
Kami と Kita
があって
Kamiは、話している相手を含む時の言い方で
Kitaは、話している相手を含まない時の言い方。

英語にも日本語にもそういう表現はない。

最初は、いつでもどこでも大人数で固まってるネシア人だから
会話上便利なのかな、くらいに思っていたのだけど
どうやらこれは
敵か味方の区別にも繋がるんじゃないか、という答えをだしてみた。



これら3つのことを考慮した結果
友達の多さは
その人の信頼に直結するのではないかと思う。

つまり
友達が多いという事を誇示することは
決して単なる見栄ではなくて
友達多い=味方が沢山いる=私は貴方にとって安全ですよ
っていう事でもあるんじゃないかと。
彼らの全体主義はここに繋がるんではないかと。


日本では
友達多い子 = 信頼
には必ずしもならないと思う。

そもそも
恋人とか少しの親友がいれば
他に友達は別にいらない。
っていう人が結構な数いる気がする。

それは、友達としての関係の深さだったりとか
人間性はいいけど、親友にはちょっとなれないっていう
自分がその人と付き合う上でのカテゴリの違い(?)
みたいなものが関わって来るからだと思う。

でも、ネシアでは
友達が多い子っていうのは、それだけですごく尊敬されているし
信頼されている。


ネシアで本当によくあるのが
私が1人でボケーっとしてたりすると
必ず誰かが
「なんで1人でいるの?かわいそう。」
とか言ってきて、必ず横に来て無理にでも話をしようとしたり、
私がこれからどこかに1人で買い物に出かけようとすると
「ついていくよ」
とか言う。
これが嬉しい時もあるけど、
余計なお世話であることがほとんどだったりする。
「気にかけてくれるのは有り難いけど、ほっといてくれ」
と思う。

でもこれは、
1人でいさせることへの危険性みたいなものが染み付いていて
それで、ここまで過剰な世話を焼いてくれるんじゃないかな。と
思った。



上手くまとまらない上に
単なる憶測でしかないですが
こじつけであっても
こういう気づきがあると
小さい 
イライラ と イライラ が
色んなもの(文化とか生活とか言葉とか)を通して
カチカチカチッ ってリンクした瞬間に
めっちゃ気持ちよくって楽しい。

2014年3月16日日曜日

5年目のタケプロ


毎年の出来事ですが
今年で5年目になるムサビとITBの竹のワークショップが終わりました。


毎年のことだけど
日本の子達が去った後に
1人この地に残って
ネシアの子たちが寂しがっているのを見るのは
正直とても辛いのです。


最終日に近づく度に
ITBの学生達がソワソワし出して
そして自分たちで気がついていない。

買ってきたプレゼントを私に広げて見せて

「これはあの子に、これはあの子に、
これはあの子にあげるんだ。
喜んでくれると思うクロ?」

って聞いて来るネシアの子たちに
私は何も言わずにニッコリすることしか出来ない。
その皆の焦燥感みたいなものが、
なんだか私には酷く痛々しく、若過ぎて
そしてすごく切なくて物悲しい。

5年前に私がワークショップのメンバーとして参加していた時に味わった
お別れの悲しさとは、
全然違うもので。
去年初めて味わった
インドネシア人としてでもなく
短い期間で来て帰る日本人でもなく
日本人としてネシアに残る
この気持ちっていうのは、今年も変わりませんでした。


お別れパーティも
毎年同じような内容で
それは私からすれば
これから何が起きるのか分かっている学芸会のようなもので
でも毎年シナリオ通りに
私はなんだか泣けて来てしまうのです。
ワークショップ中にずっと相談を聞いていたのに
好きになった日本人に
最終日になっても上手く話しかけられないでいる
ネシアの子たちを遠目で見ていると
ちょっと綺麗過ぎて見ていられなくなる。


夏の打ち上げ花火みたいに
ドーーンとキラキラ輝いて打ち上がって
一瞬で終わってしまうこのワークショップは
いつも、
あまりにも悲しい。


2014年3月2日日曜日

挨拶


日本というのは非常に挨拶が多い国だ。
と思う。

「今日はいいお天気ですね」なんて季節が文化に密接に関わっている
非常に日本人らしい、素敵な文句だと思う。



今日はいいお天気ですねに、
相当する語句を英語で考えてみると
思いつかない。

How are you?(お元気ですか?)は
How(状態を伺う表現)are you?
が近いかなぁとは思うんですけど。

インドネシア語で相当する言葉は
Apa kabar?
だと思う。
Apa(=何)kabar(ニュース)?
なので
何かニュースある?
ということになります。
これに対しての返事は
Baik-baik saja.(上々です)。


こういった挨拶っていうのは、お国柄が顕著に出ると思う。
個人のことに突っ込まず天気の話をする日本人と
常に新しい情報を求めようとするインドネシア人。
この差はお国柄の差だと思う。


という話をインドネシア人にしたら
こんな話をしてくれた。


彼女は日本で勉強をしていて、外国人だけのインターナショナルプログラムで
日本語を勉強するクラスで起こった事。

先生が「皆さんお元気ですか?今日はいい天気ですね。」
と言ったらしい。

日本人生徒が一人も居ないそのクラスでは、皆

「……? はぁ…? 」

と、皆が ポカン? となったそう。
そこで、先生が
「日本では、挨拶の一つとしてこういう聞き方をするんですよ!(怒」
と教えたところ、
「は、なんで?そんなの言わなくたって見れば分かるじゃないですか」
と、授業が終わった後、その話で
「ねぇ、今日の授業の前にした挨拶どういうこと!?」
「なんで天気の話なんかするわけ!?」
「見て分かること話して意味あるの!?」

生徒がザワついたそうな。笑

外国人が理解しにくい文化のひとつですね。


日本のニュース番組は天気の話ばかりしてると
外国人に陰口叩かれてますが
日本人は本当に天気が好きですね。
私はそんな日本が好きです。


もうちょっと出してみましょう。

英語では
Good morning
Good afternoon
Good evening

インドネシア語は
Selamat pagi
Selamat siang
Selamat malam

フランス語
ボンジュール
ボンジュール
ボンソワール

ドイツ語
グーテンモルゲン
グーテンターク
グーテンアーベント

イタリア語
ブオンジョルノ
ブオンジョルノ
ブオナセラ

スペイン語
ブエノスディアス
ブエノスタルデス
ブエノスノーチェス


わかります?

じゃあ日本語。

日本語
おはよう
こんにちは
こんばんは

わかりますかね。

この中では日本語だけ、他の言語と言葉の体系が違うんですよ。

英語はGood ~
ネシアはSelamat~
フランスはBuon~
ドイツ語のGuten~

英語、フランス、ドイツの意味はそれぞれ「Good」に相当し
ネシアは「おめでとうございます=あなたの幸せを祈っています」に近い表現。

世界の挨拶のほとんどの言葉が
良い意味の言葉 + 朝・昼・夕方/夜
の組み合わせであるのに対して
日本語の挨拶って、この体系がほとんど無いんですよね。


これに今更ながらに気付いたとたん
そもそも「こんにちは」ってどういう意味だよ。
と思って調べると

おはようございます は
「お早く○○ですね」などの「お早く」が転じ

こんにちは は
「今日は○○ですか?」などの「今日は」

こんばんは は
「今晩は○○ですね」などの「今晩は」

らしい。

(言語由来辞典参照)
http://gogen-allguide.com/ko/konbanwa.html


世界は広いから
もちろん日本だけではないとは思うが、
日本が、他の国と違う性質を持っているというのは面白い。
そして、その事に今まで全然気付きもしなかった。というのも
これまた面白い。
これについて言及したことが今までに一度もないなんて。



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