2015年5月7日木曜日

|トイレ


インドネシアのトイレはトイレでなく「水場」と私は呼んでいますが
インドネシア語では、Kamar Kecil とか Kamar mandi と呼ばれます。
Kamar kecil は「小さな部屋」という意味で
Kamar mandi は「マンディ(水浴び)する場所」
という意味。

私はこの言葉は使わずに、
インドネシア語で「W・C (ウェー・セー)」と呼びます。
(英語のW・Cから来ている訳ですが、W・Cが water closet という意味だと言う事を始めて知りました)


何故、「水場」と呼ぶかというと
水を使う全ての事がそこで行われるからです。


インドネシアの水場の話は今までに何度もしてきましたが
トイレネタ、ここに終結です。


基本的には和式便器があり、
水をためておく備え付けの桶があり
ほんの少しのフリーなスペースが確保されているのが一般的な水場。

私の家では、
用を足すのと、水浴びをする目的でこの部屋を使っていますが
本来ならば、
水場なので洗濯や食器洗いなど、全てのことが行われてしかるべき場所なわけです。

そういった使い方をされている
非常に旧式スタイルの水場をヤディ家では見る事ができました。

写真を繋ぎ合わせてるので大変見にくくて申し訳ないのですが。


5畳くらいある大きな部屋です


ここには食器乾燥棚が置かれ
鍋もあり
便器があり
バケツがあって
桶がある。

食器を洗い
用を足し
体を洗い
洋服を洗濯する場所
という意味です。


はっきり言って
かなり不衛生で、実際掃除もほとんどされておらず
一言で「汚い」と片付ける事もできますし
私にとって、使っていて気持ちのいい場所でもありません。

でも、これこそが生活のあるべき姿だ
とも同時に思いました。
水を使用するものを一カ所に集めて、そこですべてを解決させるのは非常に理にかなっています。

水をためておく桶もしかりです。

大きなプラスチックの桶は、どの家庭でもかならず置いてありますが
その桶1つで
洗濯もしますし、体も洗うし、トイレに流す用の水もここに溜めておきます。
子供なんかはそのままつっこんじゃいます

(ヤディさんの父・オマン家にて)

服を洗う時は、床がざらざらのコンクリートなので
そのざらざらを利用して服を洗うそうです。
(だからみんな服がボロボロなんだな……)
魚を洗うのもそこ。


生け簀で釣って、ここで内蔵なんかを洗い
内蔵はそのまま排水溝にダイレクトに流れます

(ムムス家にて)

うーん、このトイレ感

シャンプーも、石けんも、食器洗い洗剤も使っているその場所で
魚を洗う。
ビジュアルとしてはかなりショッキングですが
それよりも、「ああ、そうだよな」って納得する方が強かったです。


こちらはトト家
水場は外にあります。

ドアはないので、成人の胸元程の高さまで布を引っ掛けて一応の仕切りとします

用を足しながら「音姫(女子トイレにある、水流音を流す機械)とは一体なんだったんだろうか」
と思いましたね


こういうふうに
インドネシアの水場はかなり多目的なんです。

ちなみに、田舎もいくつか行きましたが
ぼっとんトイレというのは見たことありませんね。
たぶんないんじゃないかな。
一番原始的であろうトイレは生け簀の上に竹で作られたトイレで
便が全て生け簀に流れて魚の餌になるというタイプ。
これもなかなかに迫力ありますが、少し覗けば外から丸見えでして
私はこれだけは挑戦できてません。

土地が余ってるのにわざわざ生け簀の上に家を作るのも
こうした考えから来てるのでしょう。
便も洗剤も生ゴミも
全部生け簀に直行です。

今にも崩れ落ちそう

2 件のコメント:

ぐれーぷ さんのコメント...

こんにちは!満喫していらっしゃるようで何よりです。よくよく日本に帰ってきて思えばそのような生活使用と思ってもまず無理ですね。なんだか自分が生命体としてものすごく弱ってしまっている気がします。同時に、ネシアのバイタリティには相変わらず驚くことが多いですね。
雑にしかみえなくても実は理にかなっていたり。あぁ、懐かしい。くろさんのブログを読んでいると僕も強くならなければなぁと思うことが多いです。

最近忙しくなって(というか慣れてないだけですが)なかなかコメントする暇が取れませんがいつもみてますよー!
ぐれーぷ

Kuro さんのコメント...

こんにちは!ぐれーぷさんいつもコメントありがとうございます!

ネシアと同じ生活は日本では到底無理ですね!すぐ病気になっちゃいそうです。
日本人は実際に世界的にみてとても弱い民族だそうです。アルコールに弱い、病気・細菌に弱い、免疫力が低い、身長が低く小柄などという理由でユーラシアから追いやられたのが日本人だとか。でも、弱いからこそ周りの環境やシステムを一生懸命変えてきて、こうして今まで経済も発達してきたのでしょうね。ネシア人はもっと強いから、環境が快適だからこそ、変化を必要としていないように思えます。

水場というのは国によってかなり差がでそうですね。日本のトイレは利便性を超えたところに存在している特殊なポジションな気がします。
きっとネシア人には日本人のトイレ好き(トイレで本を読んだり、長居したり、清潔に保つ)は理解できないでしょうね。

いつもいつもありがとうございまーす!いつかぐれーぷさんと飲みに行きたいです!(笑)

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