2014年11月10日月曜日

口を見る

この話は、ネシアに来てからしばらくして
そう、言語がなんなのかっていうものが少し分かって来たように思った頃に感じていたことで
なぜか、私はこれを書くタイミングをずっと逃していたので
今日、書く。


英語の発音 に限らず、
日本語以外の言語のほとんどがそうだと思うのだけれど
日本人の英語が通じない理由の1つが、まず発音。
この発音について、きっと頭のいい人や、勉強効率のいい人ならば
本かなにかで発音の仕方を学んだのだと思うのだけれど
私は、子どもが親から学ぶように
友達の発音をまねして、時間をかけて覚えていったので
ある、ひとつのことに気がついた。
それは、英語が話せない日本人が絶対にやっていないことだった。
そして至極簡単な事だった。

それが、 口をみる こと。

日本語を教えて、って言ってくる子に対して、私が何か発音すると
必ずみんな私の口の動きを見る。
コレに気がついたのは、こっちに来てから何ヶ月も経ってからだった。
これに気がついた時、衝撃だった。
だって、日本人の場合、私もそうだったけど、
一生懸命聞こうとして、目を閉じる。

これに気がついてから、私の勉強方法が変わったのを覚えている。
たとえば ン にしか聞こえない発音も
インドネシア語の場合は、 N と NG がある。
だから、発音を聞いて、これをメモする。
私の住んでいる街、バンドン。
Bandungは、最後がngなので、nの発音とは違う。
Bandunではない。
この時、耳で一生懸命聞こうとしても、nとngが同じにしか聞こえない日本人の耳が
この違いを聞き取るのは非常に困難なので、口元を見ると
なるほど、舌が上顎にくっついてない。
つまり、Bandungなのだ。

逆に、日本人に、インドネシア語の発音を説明すると
日本人は必ず、私の目を見る。もしくは、耳を私の口の近くに寄せる。
一生懸命聞こうとしているのが、逆効果である。

つまり、そもそも
日本人には発音を知る為に、口元を見る という習慣、というか
そういう勉強方法を教わっていない。
そして、日本語の発音を教えようとしても、最初の頃、発音が説明できなかった。
だって、日本語の発音の仕方なんて、習った記憶がないんだもの。
にんじんを発音するのに、NI N JINではなく、NINJINGと発音しているということに
気がついている人は少ない。

これが分かってからは、たぶん発音はぐっと良くなったと思う。
THの発音も、自分が意識して、わざとらしくでもベロを歯で噛むように発音していると
SとTHの違いもなんとなく分かってくる。


ネシア語が話せるようになってきてからは
もう全然英語なんて使わなくなっちゃったので、どんどん退化してきていますが
発音は、少しずつ分かって来たみたいなんです。

私が思うに
耳で違いを一生懸命理解するよりも
目で口の動きを確認したほうが絶対に近道だと思う。
きっと色んな人が発見しているであろうことなのでしょうが
あまりこのことを書いているのを見た事がなかったので
エラソーにも、ここに書いてみたのです。

そうなんです、口を見るのです。

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