タイ、行ってきた。
またもやVISAの関係で、インドネシア可能滞在期間を超えたので脱出。
シンガポールよりかは楽しそうだと思ったけども、
それでもやはり元々そんなに興味がないので、下調べしてても「ふーん」という感じ。
実際5日間ですが、時間的には3日とちょっと。
名所は頑固なまでに行ってないので書く事ないですが、
実は大いなる旅の目的を見つけた。
タイ旅行の2,3日前にタイブログ読んでて、「これだ!」と思った。
夜 行 列 車。
名所なんか一個も行かなくていいから夜行列車に乗りたい!
行き先はどこでもいいや。ということで、旅の目的を夜行列車に乗るということに決定。
移動手段が目的とは、なにやら変なかんじ。
夜行列車が達成できれば
もう後はなんでもいいやと思い、とにかく行ってきたタイ。
『夜行列車』
一度だけ、日本で夜行列車に乗った事があります。
東京から青森までの夜行列車。
小学生5年生の時に、体験学習で行ったことがある。
壁に沿うように3段のベッドがあった。
私は一番上で、一番上が一番天井が低い。
既に160cm身長があった私は、起き上がるたびに頭をぶつけ
「あぁ~もう!」と思ったけど、それでもいい思い出です。
大きくなってから、自分のお金で旅することも増えて、
夜行列車使おうかな。と思うのだけども
今、夜行列車って高いんですよね。
なんか新幹線よりも高いよな。(調べ方が悪いのかもしれないけど。
京都に遊びに行く事が多くて、安いので夜行バスを使う事が多いのだけど
夜行バスってなんかこう、好きじゃない。
自分が荷物になって運ばれているような感じがして嫌。
夜行列車は、なんかいい。
なんとも説明できないが、なんかいい。
今回乗ってみて、「やっぱ良い」と思った。
すっげぇ揺れるし、12時間の旅ははっきり言って効率的とは言えない。
飛行機で行けば1時間で行ける。
今回のバンコクからチェンマイは696kmあるらしいので
東京から北海道の函館くらいある。とにかく大移動。
そう、大移動。
「移動」って言う言葉がすごくしっくりくるのが列車だと思う。
東京から北海道に飛行機とか新幹線で行ったら
この「移動感」は味わえないだろう。と思う。
列車の切符を確保できるかが不安だったけど
オフシーズンのせいか、チェンマイが人気ないからか
チケットは問題なくとれた。
片道881バーツ。
(2013.6.2現在100円=30.26バーツ。100バーツ=330.13円つまり日本円に大体かける3して少しプラスするくらいなので881バーツは2900円くらい。)
バンコクからならMTRのHua Lamphong駅(ファランポーン)で買えます。
ベッドは私が過去に乗った事のある3段ベッドの壁沿いタイプじゃなくて
壁に対して垂直になっている。2段になってて結構広い。
ちなみにこれは2等車。
ベッドになってない席タイプはもっと安いそう。
チケット買う時に「ベッド?シート?」とだけ聞かれて、あとは何も聞かれなかったので
1等車は時期的に今ないのかも。
カーテン閉めても結構広い。
とにかく、4人で一つのコンパートメントになっていた。
私の隣のベッドには50代後半くらいの夫婦が。
聞くと、フランス人の旦那と、マダガスカル人の奥さん。
6ヶ月ごとにタイの各地に滞在してるらしい。
ってことは、もう定年したのかな。
あまり話さなかったけど、すごく感じのいい人でよかった。
少なくとも、夜行列車でイケイケの若い白人お兄さんとかとは一緒になりたくない。
・・・情緒的に。笑
二人はフランス語で話していて
小さな声で話すフランス語が耳に気持ちよかった。
夜行列車で、老夫婦とご一緒するなんて、なんか素敵じゃあないですか。
フランス人の旦那さんはタイ語が話せて
マダガスカル人の奥さんは英語が話せて
日本人の私は、インドネシア語がちょっと話せる。(少しだけアラビア語も笑
フランス語と
マダガスカル語
タイ語に
英語
日本語と
インドネシア語
3人でこれだけ話せるって言う(笑
なんなんですか、この多国籍コンパートメント。
こういうのが、旅を感じさせます。
出発は時間ぴったりで、順調に進む。
タイの列車は当たり前のように遅れると聞いたので、覚悟はしてたんですけど2時間ぴったり遅れました。
どうせいつも遅れるなら最初からその時刻で時刻表作ればいいのにね。
時刻表。一切当てにならない(笑
ところで、電車は日本のものでした。
インドネシアでも、日本の昔の鉄道が走ってたりしますが
ここタイでも、そうみたい。
トイレがペダル式でとても懐かしい。
上のベッドに上がるための梯子もすごく機能的で、日本の昔のデザインを懐かしむ…
こうなってるのが
ハンドル押すと
収納できる。
こんなかんじ。
そして、机の裏にはひっそりと栓抜きが付いていて
ここで昔の日本人達が瓶ビールとか飲みながら乗ってたんだろうなぁ。
と思うと、その景色を知らないくせに懐かしく思う。
私はといえば、三半規管が弱くて速攻酔うので
夕飯のカップ麺(弁当買えなくて)食べてから、薬を飲んだ。
タイに来る前に友達が一緒に買ってくれた酔い止めは私には強すぎるらしくて
飲んでものの10分くらいで猛烈な睡魔に襲われた。
もう起きてられなくなって、窓からの景色はもう暗くてよく見えないしさっさと寝た。
隣の夫婦も早めに寝に入り、静かに就寝。
真夜中に寒くて目が冷めた。
2等車にはクーラーが入っているのだが(3等車には入ってない)
すっげぇ寒い。
用意されているのがブランケット一枚なので、めっちゃくちゃ寒い。
この後行くチェンマイは
暑くて死ぬかと思ったが、夜行列車は寒くて死ぬかと思った。
とにかく、持っている長袖をすべてひっぱりだして
シーツをひっぺがして、その中で寝た。
こういうデメリットが、単純に嫌じゃなくて
なぜかこういう不便なところも含めて旅っていいなぁ。と思う。
朝、ご夫婦に誘われて、食堂で一緒に朝ご飯を食べた。
食堂にはクーラーが付いてなくて、窓が開け放しになっている。
冷えきった体に風が心地よかった。
高めで美味くない飯を食う。でもなんか楽しい。
旦那さんは英語が話せいので、私たちは一緒の席に座りながらも会話をほとんどしなかったが
それでも心地よい空間だった。
これが年がなせる技なのだろうか・・・
途中いくつかの駅に停車すると、食堂のおっちゃんが駄目になったお米を列車の外にぶん投げる。
そうすると「わー!」って声が聞こえそうな勢いで
向かいの線路に落ちた米めがけて犬と鶏がやってきてバクバク食べる。
それをみながら和やかな気分に浸っていると、
突然向かいのホームから列車がブワー!ってやってきて
犬と鶏が居るところを結構なスピードで通過する。
毎回すんでのところで車に敷かれそうになる犬と鶏を見てハラハラ。
それでも敷かれないのでそのうち面白くなってしまった。
「わー!」
「わー!」
「わー!」
「わー!」
もりもり
そして列車はまた動きだし、次の駅へ向かう。
窓の外を見ていると、ただの草原で
たまに牛が居たりするだけなのに、いくら見ていても飽きないのは不思議。
2時間遅れでチェンマイに到着し、老夫婦と別れを告げる。
「バイバーイ」って勢い良く手を振る旦那さんがすごく可愛かった。
チェンマイは列車の終点なのだが、夫婦はこれからバスでもっと北に向かうのだそう。
おぼつかない足取りに対して、あまりにもデカい荷物で不安になるが
安全に到着してくれることを願う。
また乗りたい。
2 件のコメント:
ダージリン急行みたい!素敵やん!
夜行列車あこがれるよねーいいなぁ!
私の夢はシベリア鉄道でヨーロッパまで行く事です
いつかやりたい
体力のある今から〜30代前半のうちにやりたい
そうなのよ。うちも乗ってて思った。
特に、列車内は禁煙なんだけど、クーラーの効いてない窓開けっ放しの食堂で
窓ぎわで「ここでタバコすっていい?」って聞いたら、「そんなこといちいち聞かなくてもいいぜ!!」って
超陽気に答えてくれて、窓から顔出してタバコ吸ってたら、別の車両(2等車は窓開かないので3等車かと。)から顔だしてタバコ吸ってるひとと目があって
その時にダージリン急行思い出した。
でも、恋は芽生えなかった。笑
シベリア鉄道胸熱だな!
行く時はうちも連れて行ってくれ。たぶん役に立ってみせるよ!
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