2013年4月2日火曜日

シンガポールにっき 3「であい」




出会いというのはどこにでも転がっているもので
シンガポールにもそれはあった。
しかもちょっと素敵な経験。

二人の男の人に香水をもらった。
異国の地で男の人に香水をもらうというのはなんだかとってもロマンチックな匂いがします。

右がアニスさんからで
左がファルクさんから。



といっても、恋の話とかじゃないんですが。

一人は香水屋のインド人のお兄ちゃんアニスさん。
お世話になっているミアにお土産にと思い、ミアと旦那のキジンに香水瓶を買った。


日本語がはなせるお兄ちゃんだったので、結構話しが盛り上がった。八丈島に居た事があるらしい。ちょっと仲良くなったお客さんにサービスで香水をあげているんだろうと思う。それでもちょっぴりドキドキするのは、きっと香水のもつ素敵な力かもしれない。

そもそも、香水瓶を売ってるお兄ちゃんって、それだけで素敵じゃありませんか。
くれた香水はちょっとさわやかなジャスミンみたいな匂いがします。





もう一つは骨董屋のアラブ人店主ファルクさんから。
ホステルへの帰り道、鍵のかかった骨董屋の外から中を覗いているとどこからかやってきた店主に声をかけられた。


すげぇ楽しそうな店内。


インドネシアに住んでいると話すと、ちょっとイスラム教について話したいから10分くれといわれ、1時間話を聞いた。
日本でマルチ商法に3度もカモにされかけて極度の"アンチマルチ"な私は
「イスラム教の勧誘か…!?」と思ったが、イスラム教については私も勉強しないといけないししたいと思ってたので丁度いい機会だった。

イスラム教については、インドネシアでみんなに少し教えてもらっていたので分かる部分が多かったし、アラブ語で2.3フレーズ挨拶も知っていたので聞いていて面白かった。
ファルクさんはおそらく相当に熱心な信者で「この世のすべてのことは神のご加護」という考え方をし、そういう考え方に背いているような人を見かけると本気で嫌がる。
イスラム教は肌の露出を良しとしないが、このくそ暑い国で観光者を含めノースリーブに短パンにサンダル姿が圧倒的に多い。
私は観光客でムスリムでもないくせに汗だくだくになりながら長袖に長ズボン、サンダル履かずにスニーカーだったのでファルクさんの興味に触れたらしいのだ。

一通り話し終えた後
私を気に入ってくれたらしく、私の一切を祈ってくれた。

話終わりに
「店に香水瓶って売ってます?」
ときくと、エジプトの香水を出してきて、タダでプレゼントしてくれた。こっちはあまくてエスニックな匂いがする。

飯を食ったか?と聞かれ、
「今お腹がいたくて飯食べれないんですよ。でもジュース飲んでるから大丈夫です。」
というと
「どんな時でも飯は食べなさい」
といわれ
「いや、食べるとすっごい痛いんですよ!!!!」
と言った。

なのに「食わないとだめだ。奢ってやるから今から食いにいくぞ」
ともう夜の10時半なのに飯を食いに。
オーダーをして、金を払ってくれ
「じゃ、私は妻と子供が待っているので帰ります。もう遅いし。それでは幸運を。また明日ね!」
と帰ってしまった。
今はグミ一個でも食いたくないという状態なのに
出てきたご飯のボリュームに
あっちゃー…
となる。

ご飯やの店主と骨董屋の店主は知り合いだし、
残すのもなんか悪いし、
でも今このマトン入りの飯食ったらたぶん痛くて救急車で運ばれるな。
と恐る恐る食う。
味はすごくうまかったが、
それよりも何よりも、腹が痛くならない。

不思議な事にこの食事以降あれだけ痛かった腹が全く痛くなかった。

きっとファルクさんが私の腹のためにお祈りしてくれたに違いない。
イスラム教に入信しそうになった。
ファルクさんありがとう。

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