2014年9月3日水曜日

パンダの結婚式 その3

誓いの儀式について

名前だとか、意味だとか
私が説明できるようなことはほとんどないのですが
誓いの儀式、Akad Pernikahanについて、
私が見たままのものをそのままお伝えします。


AM 8:00
この時点で100人くらいでしょうか。

結婚式は通りすがりの人でも誰でも参加できるのがネシアでは一般的なので
入れ替わり立ち代わりで相当な人数の人が来ます。
今回は1000人以上は参加したんじゃないでしょうか。

Akad Pernikahanを見るために既に人が集まっています。
新婦を除く、新郎新婦の両親なども既に椅子に座っています。

新郎のパンダが誓いをするための机に向かいます。
真っ白の衣装に身を包んだ正装のパンダは
いつも知ってるような彼ではなくて、
なんとなく似合っていないような
ちょっと背伸びしている感じがして
そこがまた、結婚式というハレの日を強調するようで
私も他人ながら緊張してしまいました。

新婦のララが登場。
ものすごい豪華でびっくりしました。
後で知る事なのですが、頭にかぶっている冠や
式の形式は、Palembang パレンバン という地方のものだそうです。
結婚式は基本的に新婦側が仕切るものなので
結婚式のスタイルは、パレンバン仕様なんだそう。

目の前に座っている黒い服の人は
新婦、ララのお父様。
他にも、結婚を認めるため、ジャッジメントをする人などが
そこに集います。

そして、お祈りが始まります。

そして、いよいよ誓いの儀式。

新郎側から新婦側にお祝いの品を送ります。
式前に、一緒に買いにいって一緒に決める事が多いそうですね。
お祝いの品といっても、
普通はお化粧品だとか、ハンドバックとかバラバラと色々あって
総額としては日本円で1、2万というところじゃないでしょうか。
ララのはネックレスみたいですね。
高そう!

パパが、新郎新婦に
激励のスピーチを述べたあと
パンダへの問答が始まります。
ほとんど聞き取れなかったのですが

・あなたは誰を妻としますか?
・妻の名前は何ですか?
・誰に誓いますか?

など、結構な量の質問をされ、それに答えなくてはならないのですが…
パンダは緊張してるのか、間違えまくり!!(笑)
苦笑しながら「な、なんだっけ?」というパンダに
会場もさすがに笑うしかありません。


それでもなんとか数分にわたって行われた問答も終わり
パンダが誓いの言葉をのべます。

そして指輪の交換。

注目すべきは左手では無く、右手であること。
たしか、左手が婚約で、右手が結婚だったと思います。

いい笑顔です。

そして、謎の小冊子が二人に送られます。

最初私は、パスポートか?と思いましたが、
どうやらこれは結婚したという証拠であるID。
日本人は特定のIDを持たないので、あまりピンとこないかもしれませんが
インドネシアは必ず全員IDを持ちます。
そして、このIDは、結婚しましたよ。という、
法的に夫婦として認められた二人のIDになるのです。
それが、発行されたわけです。

こうして無事に
二人は夫婦になりました。


そして、両親への感謝の儀式が始まります。
今でもこの写真を見ると、私は目がうるうるしてきてしまいます。

両親は椅子に座り、
新郎新婦は床に跪き
両親の手を包み込みながら、頭を乗せて感謝します。
母と父は娘、息子の頭を撫でて
旅立つ二人を労います。

お母さんへの感謝よりも
お父さんへの感謝のほうが
涙を誘うんですよね。
ママは二人とも涙、涙です。

パンダは、お父さんの事をすごく尊敬しているくせに
お父さんの前ではあまり口を聞かなくて、話もほとんどしないのですが
この時はお父さんの手をぎゅっと握って、深く、深く感謝しているのが私にも伝わり
とても泣けてきてしまいました。
Akad Pernikahan素晴らしかったです。
二人には、是非幸せになって欲しいです。
Selamat Menumpuh Hidup Baru!

でもね、
話はそんな綺麗に終わらない!

そこが、インドネシア!
私は、この儀式に見入られてしまって、集中して見ていたので
まったく耳に入ってきていなかったのですが
司会を勤める二人の男が、
ずっとなにか言ってることに、
やっと!気づいたのです。


「ああ、お母さん!今まで育ててくれてありがとう!
ああ!!僕はあなたのおかげでここまで来る事ができました!」

みたいなことを、いかにも悲しそうに
いかにも泣きはらしたような声を作りながら(真顔で)
パンダとララの" 心の声 "のようなものをずっと演じていたのです。


これに台本があるのか
それともパンダとララが事前に作ったものなのかは知りませんが
いかにも作っている声色で
まるで舞台俳優のように演じるので
それに気づいてからは、
私は別にハムレットの舞台を見に来た訳じゃないので
なんだか涙がひっこみました。


「ああ、おかあさま! 僕はどうしてこんなにも罪深いのでしょう!」
(そんなこと言ってないけど)


そんなわけで、私の見たAkad Pernikahanはこれにて終わり。

Pernikahanはもっとシンプルで
新郎新婦が入場して、
新婦の伝統的なダンスがあり
あとは参列者と握手をして
歌を歌ったり、スピーチがあったりという具合。


左から
パンダの妹のハナちゃん、お母さん
パンダ、ララ
ハキム氏、そして弟君。

パンダの結婚式報告、以上です!
ふたりとも、おめでとう!!!!


ミアとキジンと
生後5ヶ月のダントラ。
二人みたいに素敵な夫婦になって欲しいです。

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