2015年5月25日月曜日

|アヤカン修理


アヤカンをタダでゲットできたのはよかったのですが
どうしても気に入らない事がひとつ。

PP(ポリプロピレン)バンドで巻いてるなぁ……。

このくるくる巻いてあるところです

そう、伝統的な方法であればラタンを使う巻き込みの部分。
ここが、PPバンドなんですよね。

PPバンドの方がラタンよりも安く丈夫ということで
現在作っているもので、インドネシアの日用品として売られているものは
全部ラタンからPPバンドに切り替えてしまっているのだそう。
マレーシア向けに輸出されているものは値段が高くなってもクオリティを優先するのでラタンを使うとのこと。

せっかくモノがいいのにPPバンドじゃなんだか趣に欠けるわぁ
ということで、さっそくラタンに替えることに。


頼んだのはYadiさんの親戚にあたるこのおばあちゃま。


3つゲットしたアヤカンのうちの1つをこのおばあちゃまに頼みました。
まずは、やり方を横に座って勉強です。

バンドをナイフで切って、ラタンを巻き付けて行きます。
この村の人々は皆職人さんなので、早い早い。もうやり方が全然理解できないので
一回一回作業を止めてもらい、説明してもらいます。

「はあはあ、ほおほお」とか良いながら観察。

 「難しそうだけれど、やって出来ないこともなかろう」
と思い、おばあちゃんの横で残ってるうちのもう1つを自分でやることにしました。


こういう時に一番痛感するのが言語の壁。
私のインドネシア語は、本で勉強したのではなく、インドネシア人と会話するうちに身につけて行ったものなので、ものすごく基本的な単語が抜けている事があります。
「折る・巻く」なんていう言葉たちはとても単純な言葉ですが
日常会話ではなかなか使わないため、出てこない。
なので料理でも、作るにしても「方法」を教えてもらう時が一番言葉が出てこない。
見て、自分でやってみて
「Gini? Gini gini?/こう?こういうこと?」
と聞きます。


結局私が開始1分でケガをして大出血したので
慌ててYadi家に戻り傷を処置している間に、すでに仕上がっていました。
時間にしてものの20分ほど。早い。
お礼の相場は20円ほどだということですが
これも相場より多めに50円を払いました。

これ、全てラタンです。
  
おお

裏から見るととても綺麗


この結んである感じが気持ちいいですね

インドネシアの全く切れないナイフにどうしても慣れず
いつもこれでケガしてしまいます。


私は結局ケガが酷かったためにリタイア。あのおばあちゃまには教われず。
夜に再開した時にはYadiさんのお母さんにやり方を教わり、家でラタンを巻き巻き致しました。

日焼けしてます

初めての経験だったのですが、全部一人でやったら6時間くらいかかりましたね。ひええ
美しくないので写真はとっていません。
勉強勉強。


インドネシア、タシクマラヤ市のシンガパルナ村にて
in Singaparna, Singaparna, Tasikmalaya, West Java, Indonesia

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
Unknown さんのコメント...

装飾レスで、なんとも美しいですね。
民芸っていいな、っておもうようになりました。

Kuro さんのコメント...

いいですよね。
一番上の写真の、平たい盆笊だけが、竹の "肉" の部分だけを使っています。他のものは "皮" 側の肉を使用してるので、丈夫ですが表面が固いので黒く燻されるのに時間がかかります。どちらも美しいですが、炭のように黒々としたザルはなかなか赴き深いです。

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